寄附講座「低侵襲・がん集学的治療学講座」

スタッフ

  • 松橋延壽

    松橋延壽

    教授

  • 村瀬勝俊

    村瀬勝俊

    特任教授

  • 高井絢子

    高井絢子

    特任助教

腹腔鏡や胸腔鏡を用いた外科療法の利点としては、拡大視ができ、より緻密な手術が施せること、また何よりも患者さんにとっては低侵襲であり、術後の早期回復が期待されることで、患者さんへの負担が少ない治療の提供が可能となったことが挙げられる。
岐阜大学医学部附属病院では、食道がん、胃がん、大腸がん、肝胆膵領域がんにおいて鏡視下手術を中心とした低侵襲手術を積極的に展開してきた。乳がん領域においては、早期がんへのラジオ波による低侵襲治療を先進医療として展開しつつある。その実績は岐阜県のみならず、東海地区においてもトップレベルの症例と手術成績を達成してきた。また、鏡視下手術における臨床研究においても先頭に立ってその普及に貢献している。
一方、がん薬物療法は抗がん剤治療の進歩のみならず、分子標的薬やがん免疫療法薬の発展に至り、標準治療の確立からPersonalized Medicine(個別化療法)、さらにPrecision Medicine(精密医療)への展開に至り、がん治療成績の向上につながった。岐阜大学病院では、新たな抗がん薬治療の開発や臨床研究・治験を積極的に展開し、世界にその成績を発信している。
本講座の役割は、①消化管領域だけでなく肝胆膵領域、さらには小児外科領域においてもロボット手術を含む鏡視下手術の推進と教育、人材育成の強化を図ること、②Precision Medicine の展開による集学的治療の推進と教育、さらに臨床腫瘍医の育成、岐阜地域だけでなく日本および世界的にも高水準の医療を国民に提供できること、を目的としている。加えて、難治性癌への対応措置として、臨床的外科技能の向上、基礎研究・臨床研究の推進も、大学附属病院としての使命と考えている。
以上の観点から、岐阜大学大学院医学系研究科に、寄附講座「低侵襲・がん集学的治療学講座」を設置した。

岐阜大学大学院医科学専攻・医学部医学科 外科学
消化器外科・小児外科学分野
教授 松橋延壽

特任教授 村瀬勝俊
特任助教 高井絢子